徳島大学からゲノム編集コオロギの件で回答

ゲノム編集コオロギの件で公開質問状を送っていた徳島大学から回答が来ました。ゲノム編集について環境影響などへの問題意識がまるで欠如していることは残念でしたが、食品への応用の計画はないということでした。
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令和2年6月22日

遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
代表天笠啓祐殿
特定非営利活動法人日本消費者連盟
共同代表天笠啓祐殿
共同代表大野和興殿

国立大学法人徳島大学
学長 野地澄晴

ゲノム編集コオ口ギの開発に関わる公開質問状について(回答)

2020年6月5日付2020日消連第11号のゲノム編集コオロギの開発に関わる公開質問状について、別紙のとおり回答します。

1)ゲノム編集実験や食用品種開発の状況について
・学内におけるゲノム編集実験は、学内遺伝子組換え実験安全管理委員会への申請、承認を受けて実施されています。
・脱皮ホルモンの制御に関わる研究については、発生生物学的な基礎研究であり、食品への応用の計画はありません。また、大学発ベンチャー、グリラスとの共同研究として実施したものではありません。

2)質問事項への回答:
1.ゲノム編集技術によって外来遺伝子を導入せずにつくられた系統については、遺伝子組換え生物とは異なるということは明確に表明させていただきます。ゲノム編集の場合、原理的に改変部位がコントロールされており、変異の種類も従来の農畜産物の品種改良で生じるものと同等です。大学内でのゲノム編集研究は、文科省の指針により、従前の法に基づく遺伝子組換え生物等の取扱いと同様に取り扱うことが求められています。そのため、本学におけるコオロギのゲノム編集については、発生生物学的な基礎研究に関わる遺伝子組換え実験として学内安全管理委員会の承認のもと実施したものです。遺伝子組換え実験と同等の管理を行うことが可能であると評価されたため、許可がなされたものです。学内のゲノム編集実験については、原則、遺伝子組換え実験としての申請、審査が行われています。

2.遺伝子組換え実験として、第2種使用、P1-Aレベルの拡散防止措置を実施しています。遺伝子組換え実験を行う施設については、文科省の指針に基づく学内安全管理委員会の実施審査が行われています。

3.遺伝子組換え実験と同等の管理を行っているため、マウスやショウジョウバエの組換え実験と同様の扱いであり、環境リスクの評価は実施していません。

4.1)に回答の通り、研究成果の食品への応用の計画はありません。

5.本学は国立大学法人であり文部科学省の指導のもと遺伝子組み換え実験を実施しています。本実験は純粋な発生生物学的な基礎実験のため、他の省庁への届出はしておりません。

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