要請文「今後もオーストラリアでGMナタネを作らせないようにしてください

オーストラリア 農林水産大臣
トニー・バーク様

2008年2月21日

要請文
「今後もオーストラリアでGMナタネを作らせないようにしてください」

私たち「遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン」は日本の市民団体で、1996年の設立以来、遺伝子組み換え食品には問題が多いとして、日本はもとより世界から遺伝子組み換え作物をなくすために日々精力的に活動をしています。

2007年に私たちは、これまでオーストラリアの5州(ニューサウスウェールズ、ビクトリア、タスマニア、南オーストラリア、西オーストラリア)で遺伝子組み換え作物の栽培を規制している「GMモラトリアム」が2008年2月以降、相次いで期限切れを迎えることを知りました。オーストラリアから非GMナタネを輸入している日本の消費者にとって、GMモラトリアムの解除は非GMナタネ入手の手段を失うことを意味します。

そこで、私たちは2007年8月に上記5州の州知事宛に「GMモラトリアム継続の要請文」を送りました。さらに、同年10月にはGMモラトリアムの継続 を求める文書とそれに賛同する155団体(構成員:約290万人)の署名を携えてオーストラリアを訪問し、ニューサウスウェールズ、ビクトリア、南オーストラリア、西オーストラリアの4州で農業大臣等の行政関係者にそれらを手渡すとともに、GMモラトリアムの継続を強く訴えました。

残念ながら、ビクトリア州とニューサウスウェールズ州は11月27日にGMモラトリアムの解除を発表しました。これに対して、私たち遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーンをはじめ、オーストラリアから非GMナタネを輸入し販売している生活協同組合などは抗議文を送りました。

一方で、今年2月になって南オーストラリア州からはGMモラトリアムの延長を決定したとのニュースを聞きました。同州の決定を大変嬉しく思っています。

貴国がナタネの非GMを堅持するため、連邦政府が指導力を発揮するようお願いいたします。世界でも類をみない貴重な生態系をもつ貴国にとって、生物の多様性を奪い、作物の画一化をもたらすだけのGM作物は排除する対象であっても、決して受け入れるべきものではありません。

ぜひ今後GMナタネを作らせないようにお願いいたします。

遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
代表 天笠啓祐