グリホサート
大量に使われる除草剤グリホサート
グリホサートは世界中で、そして日本でも、最も多く使われている除草剤です。多くの種類の植物を枯らす非選択性の除草剤で、かつ葉に散布すれば浸透して根まで枯らし、「ラウンドアップ」という商標で知られています。通常の作物が生えている農地では使用できませんが、グリホサート耐性の遺伝子組み換え作物に使用されるほか、栽培前の農地や土手などの農地周辺、公園や庭、道路脇、線路脇など農地以外でも大量に使用されています。また米国などでは、小麦や大豆の収穫直前に作物に掛けて枯らすプレハーベストと呼ばれる形でも使われます(収穫直前なので穀物に残りやすい)。
多くの毒性があるグリホサート
グリホサートには発癌性が報告されていて、WHOの下部機関の国際癌研究機関(IARC)も「グループ2A(おそらくヒトに発癌性がある)」と評価しています。ほかにも神経毒性、発達障害、生殖毒性など多くの毒性が報告されています。発癌性などは有効成分のグリホサートだけの時よりも、製剤のラウンドアップの毒性が桁違いに高くなることがあると報告されています。グリホサートは散布後しばらくすると、分解してAMPAという物質になりますが、AMPAにも有害性が報告されています。米国では長年グリホサートを使った学校用務員が発癌の原因としてメーカーを訴えて2018年に勝訴し、同様の訴訟が多数続いています。
規制しない日本政府
EU諸国などではすでにグリホサートの規制が始まっていますが、日本では規制されるどころか使用量は増え続けています。同様のことはネオニコチノイド系殺虫剤(ネオニコ)などにも見られ、政府の農薬業界重視・消費者軽視の姿勢が際立っています。
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さらに詳しくは
ブックレット「グリホサート~身近な除草剤にひそむ危険」(500円)